竹筒トラップに入るハチの秘密

調べたいこと・疑問

調査結果・考察

1.竹筒の太さは関係があるか? ・関係がある。竹筒の内径が中くらい(12mm)の竹筒に一番たくさん巣を作った。

内径(mm)

7 8 9 10 11 12 13 14 15
巣の数 1 2 3 0 4 13 5 0 1
・細すぎると窮屈だし、太すぎると最後のフタをする時に後ろ足で竹筒を抱えこめないからだと思う。

・東北学院大学の郷右近先生のメールによると、「オオフタオビドロバチは、筒の床面に背中を置いて腹の先を持ち上げ て卵を天井に押し付けて産みます。」ということなので、竹筒が太すぎると腹の先が天井に届かなくて産卵できないからだろうと思った。

2.竹筒の設置に適した場所は? ・家の南にあるガレージ(親戚の家)と家の南東に位置する軒下(ぼくの家)に設置した竹筒トラップによくハチが入った。

・どちらも南東に面し、雨がかからず、日当たりが良くて、風通しも良い。

・同じ家の周りでも置く場所によって入り方が全く違っていた。家の北に設置したトラップには全くハチが入らなかった。

・2階のベランダも南東にあり、雨もかからず、ほとんど人通りもないので、20本の内、8本に巣を作った。

・道路わきの木に設置した竹筒には全くハチが入らなかった。

・ハチは、雨や寒い所がきらいなんだと思う。
3.竹筒の向きは? ・博物館からもらった資料には、竹筒の入り口は南東向きにする・・と書いてあったが、ぼくの家の場合、実際よく入ったのは、全く逆で北東向きのトラップだった。新発見!
・設置した場所が南東なら、入り口の向きはあまり関係ないと思う。それよりも雨が入りにくいとか、人がすぐそばを通る南東側よりも、家の壁に面した北東向きの入り口が気に入ったという理由で、巣作りの場所に選んだのだと思う。
4.竹の中へ入ったハチは中で何をしている?

オオフタオビドロバチ

オオハキリバチ

1.そうじ

2.産卵

3.エサの貯蔵(青虫)

4.仕切り壁作り(ドロ)

1.そうじ

2.エサの貯蔵(花粉・花粉ダンゴ)

3.産卵

4.仕切り壁作り(丸くくり抜いた葉っぱ)

・オオフタオビドロバチとオオハキリバチでは、

    ・2.と3.の順序が違う。

    ・エサの種類が違う。

    ・仕切り壁の材料が違う。

5.竹筒の中の部屋(育房)の数は? ・ぼくの竹筒の場合、4〜8室だったが、他の学校のホームページを見ると、最高13室もあって、ビックリした。
・ハチの種類や大きさによって違うのだと思う。

・図鑑では、「1本の筒に作られる育房は平均2.2房と少ない。」と書いてあったが、ぼくはこれは正しくないと思った。

6.なぜ仕切り壁を作るのか? ・ぼくの考えでは、幼虫の共食いを避けるために、1つの部屋に1つの卵だけ産んで壁で仕切っていくのだと思う。
7.オス・メスの役割は? ・見ただけでは、ぼくにはオスかメスかわからないので、図鑑で調べたら次のようなことがわかった。

・メス・・・そうじ・産卵・エサ運び・巣作り・交尾 (わぁ〜。全部だ! メスは働き者だ。)

・オス・・・交尾  だけ?

オスはほとんど何もしないことになる。確かに両方一緒にいるところを見るとメスの方が大きくて強そうだったが、他のハチも同じようにオスは何もしないのだろうか?
8.なぜオスは、メスが出てくるのがわかるのか? ・全くメスが見えない状態の時から、竹筒の上でジ〜ッとのぞき込むようにして待っている。
・メスの特別なにおいがするのだろうか?それとも人間の耳には聞こえないような音がするのだろうか?
9.運んでくる途中で青虫があばれないのか? ・これも図鑑やファーブルの昆虫記で調べてわかったことだが、カリバチの麻酔針でしとめられた青虫は死んだわけではなく、マヒした状態で竹筒に運ばれ、幼虫のエサとして部屋に貯蔵される。だから小さな幼虫は大きくなるまで無抵抗のツヤツヤしたおいしいエサにありつけるわけだ。すごいなぁ。
10.巣の材料は? ・ハチの種類によって違う。また同じドロバチでもドロの色や砂粒の混じり具合などが微妙に違っている。

・オオフタオビドロバチ・・・いろいろなドロ

・オオハキリバチ・・・丸くくりぬいた葉っぱ、ヤニ、ドロ

・草を運んできたのは、どんなハチだったのだろう?

・ドロも乾いてしまうとくっつけにくいので、近くで集めてくる必要があったと思う。ちょうど、今住んでいる家の前に新築中なので工事用に置いてあった赤土やセメント混じりのドロを使っていることからわかった。家のまわりに木もあるし、すぐ近くの神社には松の木もある。巣の材料になるものが、すぐ近くで揃ったからよくハチがやって来たのだと思う。
11.はじめはオオフタオビドロバチばかりだったのに、途中からハキリバチにかわったのか? ・はじめてオオハキリバチを見たのは、2階のベランダだった。1階はオオフタオビドロバチ、2階はオオハキリバチとなわばりがあるのだろうと思っていたら、だんだんオオハキリバチが下へ進出してきて、ついに全部のっとってしまった。
・オオフタオビドロバチよりオオハキリバチの方がかなり体が大きいので、ハチの世界でもけんかがあって、負けたドロバチが去っていったのだと思う。

・本でよく調べると、オオフタオビドロバチの活動時期は「初夏〜夏」で、オオハキリバチは「夏〜初秋」となっていたので、ちょうど入れ替わる時期だったのだろうか。

12.ハチの巣作りと環境は関係があるか? ・かなり関係が深いと思う。
・一年生全員と科学部がみんな同じように竹筒トラップを作ってそれぞれの家のまわりに設置したのに、なかなか入らなかったようだ。全く入らなかった子は、全体の3分の2ほどあった。ぼくのように最初からよく入ったケースは珍しかった。よほど環境がハチの巣作りに適していたのだろう。

・また、ぼくの親戚の家に設置した竹筒トラップには、早くからオオフタオビドロバチがさかんに巣を作ったのは、家の周囲に幼虫のエサとなる青虫のたくさんいる畑があったし、仕切り壁の材料となるドロの豊富な田んぼ(ちょうどなわしろの時期)もあったからだろう。

・ぼくの家の周りには、親戚の家ほどではないが、田んぼや畑もあるのでオオフタオビドロバチが巣を作ったのだろう。その上、松の木のある神社も近いので、巣作りにヤニを必要とするオオハキリバチも竹筒にやってきたのだと思う。

・野菜の栽培に農薬をたくさん使っていたり、林や森が無くなると幼虫のエサとなる青虫が見つからないので、オオフタオビドロバチはどんどん減っていくだろう。ぼくの家の近くでも、急速に田んぼが宅地へと変わりつつあるので、巣の材料となるドロも見つけにくくなるだろう。以上の点からハチの巣作りと環境は関係が深いと思う。

13.どうやってオスとメスを産み分けるのか? ・博物館の先生から、「ハチは竹の奥の方にメスの卵を産み、手前の方にオスの卵を産む」と教えてもらったが、観察していても理由はわからなかった。
・これは、ナゾである。
14.産卵してから成虫になって飛び立つまでどのくらいかかるか? 6月後半から8月の終わり頃までは、産卵から成虫になるまでは、約1ヶ月だった。

・9月に入ると入り口のフタを破って飛び立つ成虫は見かけなくなった。

・今、ドロでふさがっている巣は、そのまま冬を越して、春になったら出てくるのだろう。

・やはりハチの活動には気温が関係していると思う。

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